1892年

僕らが生まれたのはいつ頃だっただろうか。
気が付いたら一緒に居て、気が付いたら愛していた。

君は時々無茶をしたね。
1892年、Nのフィールドを二人で彷徨いながら、
僕がウサギの穴に落ちた時、君は迷わずに僕の後を追って穴に飛び込んだ。
僕はそんな君を心配する反面、嬉しくなるんだ。
僕たちは離れられないのだと。




そして、1892年から100年あまりが過ぎた今、
僕と君は違うマスターを見つけた。

君には幸せになってほしい。
君を誰にも渡したくはない。

この二つの想いが毎日ぶつかる。

僕だけを見てほしい。
だから、僕はアリスを目指すんだ。
君は僕のものだよ。

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蒼→翠。一人語り。
アニメ視点です。
アニメでは「お父様が悲しんでいるから」と動機づけられていましたが、
蒼翠好きは曲解して、「お父様のため」と言いつつ、翠の気持ちを惹きつけたい蒼にしてしまいました。
原作でもアニメでも翠→蒼になりがちですが、本当に気持ちが重たいのは蒼だと思います。