Will you merry me?1




引っ切りなしに響く嬌声。
雨の上がったヨークシンの中心にあるホテルの最上階スイートルームのベッドの上のことだ。





先ほど、ヒソカはイルミと合流した。


「やぁ…危険な目に遭わせてゴメンネ?」

「別に。クモの中に居るだけだったし。」

「なんて言って抜け出して来たんだい?」

「…内緒。」

「今夜は一段と妖艶だねぇ…食べたいなぁ…」

「追加料金ね?」

「お姫様、なんなりと…くくく♪」





こうしてイルミはヒソカに付き合い、ライセンスで優先的に良い部屋を取って現在に至る。

手加減されずに欲をぶちまけられるかと思ったが、ヒソカの手つきはいつも以上に優しく、イルミを酷く悩ませた。
針無しで顔を変えた反動なのか、性にも似合わず緊張でもしていたせいなのか、わからないが声が抑えられない。


「はぁっ…あ、あ、ヒソ…カぁ!」

「ん〜?なんだい?」

「もっと、んっ優しく…シテ?」

「こらこら、おねだりされたら興奮しちゃうだろぉ?」

「だって…ぇ…あんっ!」


イルミはまだヒソカの物を入れていないのに、2度欲を吐き出している。
それも、何度も何度も射精ギリギリまで攻められては止められるのを繰り返した果ての事だった。

いつもならヒソカもすぐに入れて来るのだが、今日は服を脱いでもいない。
最も、上半身は合流した時から裸だったが。


「ん…もぅ、入れてよ?」

「ん〜…、そんなに欲しいかい?」

「…我、慢させないで…よ。」

「じゃあ、慰めてくれるかい?」


そう言って取り出されたヒソカは、いつもの半分もなかった。
イルミは起き上がって、先端の方から少しずつ指先で撫でてやる。

(…いつもなら白いの出てるのに。)





「今日はねぇ…子猫ちゃんに逃げられちゃったんだぁ…」


ヒソカは心の底から残念そうに、クロロと戦えなかった事、クロロが念を使えなくなった事などを話した。
ふぅん。と相槌を打ちながら、イルミは手を止める事なく、しかし、機械的にヒソカを扱いた。
おかげでヒソカの大きさはさっぱり変わらない。


「イルミ?」

「もぅ入れられる?」

「ん〜もぅちょっとかなぁ。口でしておくれよ。」

「1億ジェニー。」

「えぇ?」

「払えないなら帰る。」

「払えるけど…。」


払えるけど、いつもより倍は高い。
イルミの機嫌を損ねてしまったのだろうか。

ちょっと、と辞めさせようとするが、覚束ない口ぶりで「お金貰った分くらい働く」と言う。
その間に甘噛みしてくるものだから、ヒソカは元気を取り戻していた。


「くくく…出すよ?」

「んっんむぅ…んん…っ!ん!!」

「ほらほら、零さないの。全部、飲んで♪」


咳込みながらもイルミは全て飲み込んだ。
不愉快そうな、いつもと変わらない表情に、ヒソカはすっかり満足していた。


「さぁ、次、イルミは仰向けになって♪」

「は?出したからもぅいいでしょ?」


帰る。という言葉をイルミは紡げなかった。

ヒソカが胸の飾りとイルミを刺激し出したのだ。
本来、男性は胸で感じるタイプは少ないが、ヒソカの調教によって大分開発されていた。


「…っ…くぅ…」

「つれない事言わないでおくれよ。イルミが嫉妬してくれるなんて嬉しいなぁ♪」

「…はっ!嫉妬なんて…やん、してない!」


イルミのそれは嫉妬のためか、すっかり元気をなくしていた。


「僕はイルミが一番好きだよ♪」

「あっそ!…ひぁっ!」

ヒソカの舌で右を、左手で左を、右手でイルミを扱かれ、イルミは熱に浮かされたようだった。

ヒソカの愛撫は心からのもので、波のように時折、強く、弱くをランダムに繰り返し、右胸はわざと赤ちゃん吸いをされている。

いやいや、と首を振って堪えるイルミだが、3度目の欲望を吐き出そうとしていた。

しかし、ヒソカはそれを見逃さない。
ダメだよ♪とイルミの根本を親指と人差し指で掴み、出ないようにする。


「あっ…あ…ヒソカっ!」

「うん♪入れてあげるね♪」


側に置いてあったガムシロップを取り出し、イルミの後ろに塗り付ける。
冷たいそれに、びくんと体を震わせ、ヒソカが入るのを待った。

滑稽な音を立てて入り、まもなく律動が開始されたが、解放されない自身に熱を持たせ、快楽の波にイルミは沈むしかなかった。





今日でしばらく会えないからね。
そう言って口づけられ、自身を解放された後、イルミは意識を手放した。

その手はヒソカに握られ、しばしの眠りに着いた。





朝、目覚めると、珍しくヒソカは姿を消していた。

サイドテーブルを見ると、

「お姫様へ いつもの口座に振り込んでおくね♪イエスかノーか、考えておいて♪xoxo」

という置き手紙と、ベルベットブルーの生地の箱。

ふと、イルミが左手を見ると、小粒ながらも質の良いダイヤが一回り敷き詰められた、プラチナの指輪が約束の指にはめられていた。





NEXT SOON...
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ヨークシン編、ヒソカ登場最後の夜ですね。
大都会のホテルのスイートルームでプロポーズとか憧れるのは私だけでしょうか。
イルミの返事はこれから考えます←

一応、続きものです。
NEXT SOON...